手打ちうどん作り
手打ちうどんを小麦粉400g以上で作るには足で踏む力も、麺棒で生地を伸ばすのも大変です。包丁で切るのも途中で疲れるぐらいです。道具も短い麺棒ではできません。90cmぐらいの長さで直径3cmぐらいの丸棒が必要です。ホームセンターで市販されているもので十分だと思います。
のし台も大きいものが必要です。家庭用のまな板の上ではできません。包丁も麺切り包丁もそろえた方がいいと思います。
小麦粉は三重県産「あやひかり」で作っています。他に中力粉でチクゴイズミ、さぬきの夢などがあります。
うどん作りの材料
小麦粉400g 粗塩20g 打ち粉(片栗粉か、コーンスターチか、米粉)
うどん作りの道具
麺棒、小間板、包丁、のし台(机でも可)、まな板、ビニール袋(縦横50㎝ぐらいの0.04mm以上の厚さ)、ボールかタライ、計り
うどんづくりの工程
うどんは小麦粉から塩水を加えて足でふみ、包丁で切ってうどんの形にします。うどんづくりには以下の工程があります。
塩水を作る
塩と水の比率ですが、私は約10%の塩水で夏(12%)は多め、冬(8%)は少なめです。塩水は時間をとることです。急に塩水を作っても私は駄目だと思っています。私は2日前から作って置いています。この配慮が大切だと思っています。
塩水10%は水90に対して塩10gです。200gの塩水は水180gで塩20gを溶かしたものです。
小麦粉400g 塩水200g
小麦粉に塩水を加えていく。少しずつ加えた方が全体に混ざりやすいです。400g以上の小麦粉を使用するには、加減が必要です。少しずつ塩水を加えながら様子を見て塩水を加えていきます。夏は加水も少なくて、冬は多くします。これらは塩水を減らすことは出来ませんが加えながら加減していくことです。塩水を加えることは出来ても引くことは出来ません。
加水率を考える
変化を見逃さない。少しずつ塩水を小麦粉に加えていきます。そして、適当なところが、その日の加水率です。小麦粉は粉です。粉ではうどんは出来ません。塩水を加えながら、すべての粉に塩水を行き渡らせます。粉は白色です。塩水が加わると白色から黄色っぽく変化します。すべてに白色がなくなること。最初は塩水を半分ぐらい加え、混ぜていきます。あまり入れすぎると混ぜにくく、また多すぎたときは取り返しがつきません。一回きりです。
すべてに塩水を行き渡らせるのですから、指先に力を入れないで水がバラける様に混ぜます。均等に行き渡らせることが大事です。絶対に握り締めない。たたかない。掴まない。やさしく、まばらになるように指先で混ぜます。
ある程度、塩水が行き渡り、塩水の調整が微妙になってきたとき、両手で手合わせをします。このとき、両手のひらを使います。拝む感じで、小麦をこすり、団子状にならないようにしていきます。このときもやさしく混ぜ合わせます。また、下からすくい上げるようにして混ぜます。オカラ状になったら完成です。私は下からすくって、粉の感じでなく、指先に当たる感じになったときを目安にしています。
大体は小麦粉と塩水は50%前後です。小麦粉によっても、季節によっても違いますので答えはありません。50%を目安にしてもらえれば、そんなに失敗はないと思います。
作る場合の小麦粉の量は、100や200gでは駄目です。自信がない場合や、初めての方はそれでもいいとして、慣れてくると400g以上で1kgぐらいまでが適当だと私は思います。
何故400g以上がいいかというと、100gだと加水率の微妙さが読み取れないのです。つまり、1%は1gの範疇です。でも400gだと1%は4gの範囲になるのです。選択肢が拡がるのです。充分慣れてくれば、400g以上をお勧めいたします。
これぐらいがいい感じ。
ビニール袋に入れる。
足踏み
オカラ状になった生地をビニール袋に入れて足ふみをします。このときのビニール袋の厚みは0.04ぐらいがいいと思います。0.02だと穴が開いてしまいます。踏み方はかかとを使うことと、真ん中から末端へと伸ばしていきます。空気を抜くようにします。
足で踏み伸ばすと、今度はロール状に生地を巻きます。私はたまごの出し巻を作るような感じでしています。いくつものスジをいかせて歯ごたえのあるようなうどんをイメージしています。でも、茹でて食べたときの断面はスジなど見えないけれど・・・。伸ばしてロール状にまいて、再度踏みます。まばらな模様がなくなればいいと思います。私は5回ぐらい、くり返しています。
へそだし
拡がった四角い生地を丸く空気を抜いて団子状にします。四隅のひとつの角から真ん中へ折り曲げ、菊の花びらのような形にします。
そして、私は両手の親指を使ってうちら側へ入れ込む感じでします。
次に真ん中を空気を抜き出すようにして絞り、ぎゅっとおへそを作って、おへそをしまいます。
乾燥するのでビニール袋へ入れて寝かせます。
寝かし
寝かさないと、生地は固く弾力性がないので手に負えません。どれぐらい寝かせるかという時間配分が、また難しいのです。弾力性が出てくれば大丈夫でしょう。押さえてみて、ちょっと柔らかくて、弾力性が出てくれば伸しにかかります。
1時間から3時間程度寝かせればいいと思います。試してみてください。私は、もっと寝かしています。寝かしていないと、茹で上がりに伸びの少ないのが気になるのです。寝かした後はビニール袋の上から生地を、また踏みます。次の工程で伸ばしが、やりやすいようになるまで踏みます。特に真ん中を充分踏んでおきます。そうしないと伸しているとき、つなぎ目が割れてくるときがあります。
寝かした後の足踏み
寝かした後の生地を足で踏み、伸ばしやすく、円形に厚さ1~2cmぐらいにします。
のし
麺打ち台に打ち粉をして生地をのせます。麺棒と台に生地がくっつかないように打ち粉をします。
角だし
円形から四角形にしたいので、4隅の角を作っていきます。麺棒に巻きつけて伸ばし、次に180度回転させて、同じように麺棒に巻きつけ伸ばします。上下伸びたところで、90度回転させて、同じようにして角を出し、四角形にしていきます。
本のし
四角形になれば、うどんの薄さにするため、4辺を麺棒で巻きつけ伸ばします。
伸ばすと、真ん中のところが押されるためか、出てきます。あまり気にせずに伸ばします。麺棒と親指で両端の生地をはさみながら、下へずらして辺が一直線になるようにした方がいいと思います。
麺棒で微調整
ある程度の薄さになれば麺棒を使って調節していきます。生地が薄くなれば麺棒で、少しなら調節できます。麺棒は手のひらで転がすようにします。
うどん切り
うどんの厚さになれば屏風だたみをします。このとき、生地と包丁や台にくっつかないように打ち粉を充分してください。小間板は力をいれずに持ちます。手が固定されるように指を伸ばして添えます。だいたいの人は親指、人差し指、小指を伸ばして固定させています。
小間板で持つところがあるのは力を入れずに手を添える感じです。
うどんを包丁で切った後、包丁を少し傾けて小間板をずらして、次のうどんきりの態勢にもっていきます。包丁で切って、小間板をずらしてリズミカルに切っていきます。
手打ちうどんの出来上がり
包丁で切ったうどんを麺の量の10倍以上の水を沸騰させて、約10分前後茹でて冷たい水で冷やします。後はトッピングを加えて、冷たいままで醤油うどん、温めてかけうどんなどでお召し上がりください。自分で作ったうどんは格別ですよ。