作ったうどんが硬くなったり柔らかくなったりするのは何故か

作ったうどんが柔らかく感じるか硬く感じるか

初めて、うどんを作ると硬いと感じてしまうことがあると思います。自分が作ったうどんは美味しいのですが硬めになるような・・・。

初めて作ったうどんは切り方が太めになることが多いような気がします。太く切ったうどんは茹でて水で洗うと硬く感じます。

当然、冷たいうどんは温かいうどんより硬くなります。出来上がりを味わうときは水で洗った後、試食してうどんが硬いと思ってしまいます。この硬さはコシともいわれます。ただ単に硬くて伸びがない。噛めば押し返すような感触がない場合は硬いだけかもわかりません。

冷たいうどんは伸びがあり弾力があるのでコシとなって表現されます。うどんが硬い、やわらかいのはどうしてできるのか、実際に作って考えてみたいと思います。

うどん作りで加水率から硬さを試してみる

うどんの幅は細くてわかりにくいので、お好み焼きのような大きさで試したいと思います。

小麦粉50gに水を45g、もう一つは80gの水を入れたもので比較します。水を45g入れた方は粘りのある団子になります。80gの多い水を入れた方はスプーンですくって垂らせば糸を引いて落ちます。

小麦粉加水

左が水80gで、右の写真が40gです。

この二つをフライパンで熱するとお好み焼きのようになります。これを持って立てると水45gの方は立ち続けられますが、水の多い80gの方は立つことはできずに寝てしまいます。

少ない加水の小麦

水40gで焼いたものです。

水を多く入れた小麦で焼いた

水80gで焼いた小麦は寝てしまう。

つまり、水の多い方が生地は柔らかいということです。うどんの場合は細いので、このように立てるということができませんが小麦粉という物で作られる以上、加水率が多いと柔らかくなるということです。

しかし、うどんの場合はスプーンですくって垂らすほどの加水は無理です。うどん作りに、たえられる範囲での加水なら多い方が柔らかくなるということです。

また、この80gの方の生地を引っ張ると、ある程度伸びます。45gで作った方は引っ張ると千切れていきます。伸びも加水の多い方が有利になるということです。わかっていてもうどん作りの加水率は約50%前後ですので硬い・柔らかいという差は感じにくいと思います。

うどんの茹で時間から試してみる

うどんの茹で時間から、柔らかいうどんと硬いうどんを見てみたいと思ます。うどんはうどんの花里のうどんを使用します。鍋は片手鍋に1.5リッターぐらいの水を入れて沸騰したところに麺を入れます。

そして、10分後、15分後、20分後、25分後と茹で時間を長くした出来上がりで比較してみます。

湯で時間を変えたうどん

左から10分後、15分後、20分後、25分後の写真です。

10分後の麺を水洗いして冷たい麺でいただくと、少し硬めで伸びはあります。押せば返すという感触は少し味わうことができました。

10分後のうどん

上の写真は10分後。

15分後は普通で食べやすく感じました。伸びも弾力もある感じです。

15分後のうどん

15分茹でたうどん。

20分後は、ちょっと糊のような食感がありました。茹で過ぎかなと感じます。少し柔らかめで、これはこれでうまいかも・・・。

20分茹でたうどん

20分茹でたうどん。

25分後は見た目は美味しそうな表面をしています。食べると、やはり糊のような食感があります。柔らかくて上顎と舌で嚙み潰せる感じです。病人にはいいかも(笑)・・・。

25分茹でたうどん

25分茹でたうどん。

これらから、写真で見た目は変わりませんが食してみるとわかります。茹で時間が長ければ長い程柔らかくなり、また糊のような食感になります。美味しいコシのあるうどんを作ろうと思えば、茹で時間を試すことも必要です。

寝かしや足踏みによる硬さはどうか

寝かしは熟成させると生地が柔らかくなり伸びもできます。生地を麺棒で伸ばすときにやりやすくなります。足踏みは踏めば踏むほど生地が鍛えられるというのは確かだと思います。寝かしや足踏みがうどんの硬さにどれほどの影響があるのか。今まで作ってきて、私はさほどないだろうと感じています。

うどん作り足踏み

それではどうすればいいのか・・・。難しいですね。うどんの面白いところです。私もいろいろ考えてきて・・・。小麦粉を選択することです。いろいろな小麦粉で試して自分の好きな小麦粉に出会うことです。これが近道だと考えています。

もう一つは硬めであっても、麺の表面がつるつるでのど越しがよくなり、硬さがコシに感じることもあります。私は、自分では加水を少なくして生地を固めで作り、のど越しの良さで硬さをカバーしようと試みています。

うどんの幅も大切です。茹で時間を短くするには細めの麺にすることです。そうすれば太い麺よりも細い麺の方が柔らかく感じるでしょう。

うどんの幅

うどんの硬さや柔らかさを追求するのもいいのですが、硬くてものど越しや押せば返すというコシのようなものをどうとらえるのかも大切なのではないのかなと思っています。うどん作りはわからないところが多く、それゆえ、のめり込むものがあります。うどん作りは難しい。これが私の答えかもわかりません。

うどん

多くの人がうどん作りに興味を持ち、家族そろって、また友達と作り、楽しさを共有していただき広められれば最高です。